下準備をする前に注意しておくこと

サロンでジェルネイルをしてもらう場合、デザインの内容にもよりますが、だいたい約1時間半~2時間前後で完了しますが、初めてセルフジェルネイルをする場合は、まだあまり慣れていないので通常よりも多く時間がかかってしまう事が考えられます。

慣れている人だと約1時間半前後で出来る事が初心者だと、2時間~3時間前後はかかってしまう事も良くあります。

ジェルネイルは最後の仕上げが完全に終わるまでは、両手に未硬化ジェルが残っていたりで、どうしても両手がふさがってしまいます。
ある程度の時間がかかってしまう事を前提に、ゆとりを持ったスケジュールでお手洗いなどを済ませてから始めると良いでしょう。

また、ジェルネイルはライトを当てて硬化します。施術中に蓋を開けたままライトの近くにジェルの入った容器やジェルが付いたままの筆を置いておくと、漏れたライトの光によってジェルが硬化してしまいます。ジェルの容器やジェルが付いた筆はライト付近には置かない事、ジェルの入った容器は細目に蓋をするなど、十分注意をして下さい。

爪の長さと形を整える

ジェルを塗る前に爪のお手入れをします。この下準備の事をプレパレーションと言います。
より美しく長持ちさせるためには、プレパレーションはとても肝心な作業となりますので、しっかりと丁寧に下準備を行いましょう。

爪の長さを整える

まず始めに、爪の長さと形を整えます。
爪切りは二枚爪の原因になってしまったり、短く切りすぎてしまい形を整えにくくしてしまう事がある為、180G~240Gのファイルを使用して丁寧に削ってください。
(爪が長く伸び過ぎてしまい大幅に短くする場合は、爪切りを使用して時間短縮しても良いかと思います。)

爪を削る時、左右にゴシゴシと擦るように削ると爪が割れてしまったり欠けてしまう原因になる為、一方向に動かして削ります。
削り残しが無いように、爪の両サイドと爪先の裏側も確認しながら、削り残しに注意しましょう。

ファイルにも寿命があり、使っていくうちにやすり部分がなくなってしまうと削れなくなります。ファイルの目の粗さが無くなってきたと感じてきた時が、取替時期になります。"ジェルを塗る前に爪のお手入れをします。この下準備の事をプレパレーションと言います。 より美しく長持ちさせるためには、プレパレーションはとても肝心な作業となりますので、しっかりと丁寧に下準備を行いましょう。

爪の形を整える

爪の形には色々な種類があります。自分の好み、自分の爪の形、やりたいデザイン等に合わせて整えてはいかがでしょうか。

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ラウンド

サイドがストレートで、先端が少し丸みを帯びた形です。
最もナチュラルな形なので優しい印象を与え、どんなネイルアートにも合います。

作り方

ファイルを45度の角度で爪の先端にあて、一方向に削ります。次に、爪の両サイドから先端に向けて円を描くように、丸みを持たせて一方向に削ります。緩やかなカーブが出来たら完成です。

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オーバル

ラウンドの角を更に削って、少し丸みをつけた形です。
指先が一番綺麗に見える形なので上品な印象になります。少し強度が落ちて爪先が割れやすい為、爪が強い人に向いています。

作り方

ファイルを30度の角度で爪にあてます。爪の両サイドから中央に向かって角が丸くなるように削り、卵形が出来たら完成です。

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ポイント

オーバルの角を更に削って、爪先を尖らせた形です。
先が尖っているので爪をより長く見せる効果があります。強度は弱くなりますが、上級者に向いています。

作り方

オーバルよりも更に角を削って尖らせます。爪の両サイドから中央に向かって真っすぐ削って、丸みが取れたら完成です。

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スクエア

爪の根元から爪先までが同じ幅で四角い形です。
クールで大人っぽい印象になります。爪先が真っすぐなので強度は強いですが、角がとがっているので引っ掛かるのが若干気になります。

作り方

爪の先端が指に対して垂直になるように1方向に削って、四角い形が出来たら完成です。

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スクエアオフ

スクエアの角に少し丸みをつけた形です。
指が細くて長く見える印象になります。強度があって比較的折れにくく丈夫なので、爪の弱い人や爪を長く伸ばしたい人に向いています。

作り方

スクエアの形に削った後に、尖っている角の部分を軽く削って角が取れたら完成です。

甘皮、ささくれの処理をする

ジェルネイルの持ちを長くさせる為には、甘皮の処理がとても重要です。
(甘皮の事をキューティクルという為、キューティクルケアとも呼びます。)

甘皮の処理がきちんと出来ていないと、ルーズスキンと呼ばれる甘皮の下の薄皮が爪に残ってしまい、上手く(綺麗に)塗れないだけではなく、リフト(ジェルネイルが浮いてくること)の原因にもなってしまいます。

慣れるまでは難しい作業になりますが、手を抜かずにきちんと処理をしましょう。

甘皮を押し上げる(プッシュアップする)

まず、甘皮を押し上げる前に処理がしやすくなるように甘皮をふやかします。
キューティクルリムーバーを甘皮付近にたっぷりと塗ってください。また、爪の周りの角質が硬くなっている場合は、角質にもたっぷりと塗ってください。

次に、ぬるま湯を入れたボウルを用意します。約5分間、指先を入れて甘皮と角質をしっかりとふやかして柔らかくします。
甘皮がふやけたら、タオルで水分をよく拭き取って下さい。

プッシャーの先を水で軽く濡らしてから、爪の根元の甘皮を優しく押し上げます。力を入れ過ぎたり、一気に押し上げるのでなく、少しずつ徐々に押し上げていきましょう。爪のキワやサイドにも甘皮が伸びている場合があるので、爪の両サイドにも甘皮が無いかよく確認して下さい。

甘皮を押し上げたら、甘皮の下にあるルーズスキンという薄皮を取り除いていきます。このルーズスキンが残っているとジェルが浮いてしまう原因になってしまいますので、しっかりと取り除き、最後にもう一度指先をふやかしておいて下さい。

甘皮をカットする

押し上げた甘皮を、ニッパーを使って1本ずつ丁寧にカットしていきます。この時に、切りすぎて出血しないように注意して下さい。
慣れないと、どうしても深く切りすぎてしまいます。無理に一気にカットしようとしないで、落ち着いて少しずつカットしていきましょう。

甘皮は、甘皮自体が殆どない人も居れば、すごく伸びる人も居るので、個人差があります。あまり気にならない程度の甘皮の場合は、無理にニッパーを使う必要はありません。

また、ニッパーは安物だと切れ味が悪くてなかなか切れない。なんてこともよくあります。切れ味が悪いニッパーで甘皮を挟んだまま引っ張ってしまうと、ささくれの原因になてしまうこともあるので、最低でも2,000円以上するものを用意すると安心です。

爪の表面を削る

爪の表面を磨いて小さな傷を付けることをサンディングと言います。
爪とジェルの定着率を高める作業なのでジェルが剥がれやすい人は特に、サンディングを丁寧に行いましょう。

爪の表面をファイルで削る

180G~240Gのファイルを使って、爪の表面を丁寧に磨いていきます。爪の表面を削ると言われるとちょっと抵抗を感じてしまう人も多いかと思いますが、表面を軽く磨くだけで細かな凹凸が出来るので、爪の表面が白く曇る程度に、あまり力を入れずに軽く磨くだけで十分です。

初めてだと爪の中央部分だけしか磨けていない事が多いので、爪の両サイド、爪全体をまんべんなく、磨き残し部分が無いように磨いて下さい。

エタノールで爪表面を拭き取る

全部の指のサンディングが終了したら、コットンにエタノールを含ませて、爪の表面の油分や水分、汚れをよく拭き取って消毒をして下さい。
この拭き取り作業を省略してしまうと、ジェルの定着が悪くなってしまうので、必ず行ってください。

全ての爪の拭き取り作業が完了したら、下準備の作業は終了です。