グリーンネイル(爪カビ)

ジェルネイルをしている人もそうでない人も、「グリーンネイル」という言葉を一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。
ジェルネイルが原因で引き起こされる爪の病気の代表となっているグリーンネイルですが、いったいどのような症状の病気なのか、原因・症状・治療方法・予防策についてご紹介いたします。

原因

グリーンネイルは、マニキュアよりもジェルネイルをしている人の方が、発症する傾向が高いようです。
その原因は、ジェルネイルが浮いてしまっている状態で、そのまましばらく(数日)放置しておいてしまうからです。
放置することによって、自爪とジェルの隙間に水分や雑菌(緑膿菌)が入り込み、十分に乾燥出来ずに湿った状態が続き、雑菌(緑膿菌)が増殖してしまうのです。

症状

症状は、その名の通り自分の爪の色が緑色に変色してしまいます。初期段階では黄色ですが、徐々に黄緑色、緑色へと変色していきます。
殆どの場合は痛みが伴う程ではないようですが、爪の削りすぎで極端に爪が薄くなっている場合などは痛みが伴う事もあるようです。
症状の悪化が酷い場合は、剥離してしまう事(爪が剥がれてしまうこと)もあるようです。

治療方法

治療方法は、速やかに皮膚科などの病院で診察を受け、薬を処方してもらって治療をします。
治療中は爪の通気性を良くする必要がああります。爪が生え変わるまでは、ジェルネイルもマニキュアも、ネイルは一切お休みしなければなりません。
一度緑色になってしまった爪は、薄くなったり消えてなくなる事はありません。新しい爪が伸びて綺麗な爪になるまでが治療期間となるので、数週間~数か月間はかかってしまうでしょう。
※受診した病院によって、治療方法は異なります。

また、グリーンネイルは感染症でもある為、1本の爪から別の爪に感染したり、周囲の人の爪にも感染する可能性があるので、非常に注意が必要です。サロンによっては、グリーンネイルの人の施術をお断りしているお店もあります。

予防策

予防策は、何よりも自爪とジェルネイルが浮いてきてしまった場合、そのままの状態で放置しておかないことです。
直ぐにサロン又はセルフでお直しをして、水の浸入を防ぐことが最大の予防策と言えるでしょう。
スケジュール的に、どうしても直ぐにお直し出来ない場合は、お風呂や手洗いの後はしっかりと乾燥させるようにしましょう。

そして、ジェルが浮いてきた時に係わらず、定期的にお直しまたはオフすることも予防策と言えるでしょう。
マニキュアよりも長持ちすることがジェルネイルのメリットなので、出来るだけ長期間付けておきたい。と言った気持ちも十分理解出来ますが、清潔に保ってこそジェルネイルが楽しめるので、1ヶ月以上もずっと付けっ放しにしておかず、2~3週間の間隔でメンテナンスしても良いのではないでしょうか。

ジェルネイル用品によるアレルギー反応

グリーンネイルに次いで良く耳にするのが、ジェルネイルによるアレルギー反応です。
ジェルネイルのアレルギーも、ある日突然発症してしまう花粉症等のアレルギーと同じく、アレルギーの原因物質に触れ続ける事によってアレルギー反応が出てしまう皮膚の炎症のことです。

ジェルネイルの場合、繰り返し繰り返しジェルネイルを施術する事で、指にジェル・アセトン・エタノール・プライマー・UVライト(紫外線)等のアレルゲンが触れる事で引き起こってしまう事が多いようです。

ジェルネイルのアレルギー反応の主な症状は、皮膚の赤み・痒みや(痛痒い)、指に水泡や斑点が出来るといった症状です。
中でも皮膚の赤み・痒みは最も多く、アレルギー反応による指先の痒みが酷くて、痒みのせいで目が覚めてしまった。といった症状や、指の皮(皮膚)がカサカサになったり、剥けてしまったりした人も居るようです。

上記のような症状が出てしまった場合は、ジェルネイルによるアレルギー反応の可能性が高い為、直ぐにジェルネイルの使用を中止して、皮膚科などの病院で診察を受けて治療する必要があります。

アレルギー反応の予防策については、アレルゲンの許容範囲に個人差がある為、ジェルネイルをどんなに繰り返し行っても平気な人も居れば、たった1回の施術でアレルギー反応が出てしまう人も居るので難しい所ですが、皮膚に極力ジェルやアセトン等を付着させないように注意したり、週に1回の付け替えなど、頻繁にネイルチェンジをしない事で避けられるかもしれません。

ジェルが長持ちするようにきちんとしたジェルネイルの知識を学んで、正しい手順で丁寧に施術する事も予防策の一つと言えるのではないでしょうか。

UVライトの紫外線による肌への影響

一般的には、UVライトの紫外線では日焼けはしない為、肌への影響はあまりない。とされていています。
実際にネイルサロンに行った事がある人は、サロンのスタッフさんに日焼けについて聞いてみても「日焼けはしないので大丈夫ですよ」と返答が返ってきた経験があるかと思います。

そこで、紫外線について調べてみたところ、紫外線には波長によってUV-A、UV-B、UV-Cの3つのタイプがあることが分かりました。

①UV-A

ジェルネイルに使用するUVライトの紫外線はこのタイプです。波長が長い為、日焼けや火傷の心配はありませんが、肌の奥の真皮層という部分にまで浸透するので、皮膚の黒ずみやシワ・たるみなど、皮膚の老化の原因になる恐れがあります。

②UV-B

火傷のような日焼けをしてしまう恐れがあり、シミやそばかす、皮膚ガンの原因にもなると言われています。

③UV-C

紫外線の中では人体に一番有害で、主に医療機器の殺菌消毒に使用されています。(紫外線消毒)

以上の事から、UVライトの紫外線では日焼けこそしませんが、皮膚が黒ずむ・たるむなどの、老化の心配があるようです。
最近では、ジェルネイル用の紫外線対策として、指先部分がカットしてある手袋なども販売されているようなので、気になる人は予防策として、このような手袋を使用してみてはいかがでしょうか。

爪の削りすぎによるトラブル

セルフジェルネイルの初心者に特に多い爪のトラブルが、プレパレーションの時の爪の削りすぎです。

正しい知識がなく経験不足なこともあって、プレパレーションがきちんと出来ずに雑になってしまったり、張り切って削りすぎてしまう事で、爪がどんどん薄くなってしまいます。

爪が薄くなってしまうと、爪が弱く柔らかくなってしまうのでそれだけで痛みを伴ったり、硬化する際の硬化熱を直に感じてしまい、普段通りに施術をしても物凄く熱く感じてしまいます。

また、薄くなった爪はとてももろくて、二枚爪やちょっとした衝撃でも直ぐに欠けてしまう原因にもなります。
ネイルスクールに通って基礎を学んだり、ネイルサロンに行ってプロの施術をよく観察して、やり方のアドバイスを聞いてみるのも良いのではないでしょうか。

取り外す時によくあるトラブル

サロンへ行ってオフしたり、セルフでもきちんとした手順を踏んでジェルネイルを取れば特に問題はありません。
問題のある取り外し方は、ジェルの根元が浮いてきてしまった時など、自分で無理やり力ずくで剥がして取ってしまう方法です。

当たり前ですが、浮いている部分のジェルは爪から剥がれていますが、まだ浮いていない部分のジェルは爪に密着しているので、無理やり剥がしてしまうと爪の表面まで剥がれてしまって、表面は凸凹でザラザラになり、爪の厚さも薄くなってしまいます。

サロンだと費用がかかったり、予約がなかなか取りずらい等あると思います。
セルフの場合も、忙しくて時間に余裕がないこともあると思いますが、爪も自分の体の一部です。
無理やり剥がす乱暴な事はしないで、大切に丁寧に扱って、爪を労わってあげましょう。

リムーバーによる肌荒れ

ジェルネイルをオフする時に、専用の薬剤(リムーバー)を使ってジェルを溶かす方法があります。
リムーバーは刺激がとても強いので、使用方法を間違えると、皮膚がかぶれたりただれてしまったりする場合があります。
最悪の場合は、爪甲剥離(そうこうはくり)といって、爪とその下の皮膚が剥がれてしまう重篤な症状に繋がる危険性があります。
リムーバーの使用量は極力最小限に抑える事が重要で、指先を長時間リムーバーに浸してオフする方法は皮膚への負担がとても大きいので、このやり方は避けて下さい。